- ▸交換は固定間隔ではなく、摩耗深さと面の状態で判断する。同一モデルでも設置環境により摩耗速度は数倍異なることがある
- ▸標準工具:平面度と接触帯の確認に光学平板、摩耗段差と厚み測定にマイクロメーターや深さゲージ
- ▸平板の下では接触帯は連続した閉じた狭い明るい帯であるべき。乱れた干渉縞や途切れた帯は平面度が失われている(0.0009mmクラス)
- ▸摩耗が元の面幅の約1/3~1/2に達した時、または熱割れや欠けが出た時に摩擦対をセットで交換する
- ▸摩耗記録をつける:累積運転時間と摩耗深さを記録し、2~3点のデータで次の交換時期を予測する
「シールリングはどのくらいの頻度で交換すべきか」という質問は誤りです。摩耗速度は固形物含有量、洗浄条件、始動停止頻度に依存し、同一モデルでもユニットによって寿命は数倍異なります。正しい方法は摩耗を測定し、面の状態を読むことです。本記事では工具、限界値、交換実務を解説します。
1. 原則:摩耗深さと面の状態の両方で判断
両方を確認し、いずれかの限界を超えたら交換します:
1.摩耗深さ:元の面幅の約1/3~1/2の面沈み(正確な限界はシールの補償機構や膜設計によるため、メーカー指示に従う)
2.面の状態:放射状の熱割れ、深い放射状の溝傷、エッジの欠け、明らかな不均一摩耗
損傷した硬質面を残してカーボングラファイトリングのみ交換するのはよくある誤りです。硬質面の軽微な損傷は新しいグラファイトリングに転写されます。摩擦対はセットで評価し交換してください。
2. 工具とその使い方
2.1 光学平板
光学平板は標準的な平面度測定工具です。清潔で乾いた面に押し当て、干渉縞を読み取ります:
- 直線的で均等な間隔の縞:平面度は許容範囲内
- 曲線状または閉じたループ状の縞:平面度が公差外。1縞の厚みは約0.0003mm、シール用の平面度は0.0009mm以内が必要
- 接触の明るい帯は連続した閉じた狭いリングであるべき。途切れや中心からずれた帯は傾きや不均一摩耗を示す
2.2 マイクロメーターと深さゲージ
- マイクロメーターはリングの軸方向厚みを測定し、元の記録と比較して摩耗深さを算出する。0.01mmの分解能で十分
- 深さゲージやダイヤルゲージは基準面に対する面沈みを測定し、分解せずに現場での推定に便利
- ロット検査用に摩耗限界に設定した専用の合否ゲージを使うと判定が迅速
3. 面の外観チェックリスト
- 連続した狭い明るい帯:正常摩耗、使用継続可
- 細かい放射状の割れ:熱衝撃(洗浄不良やサイクル運転)による。摩耗が限界内でも交換推奨
- 放射状の溝傷:媒体中の固形物や組立時の異物混入。洗浄とろ過を確認
- エッジの欠け:振れが公差外か組立時の衝撃。軸系を点検
- 中心からずれた帯:取り付けのずれ。再組立てと平面度再確認を行う
4. 交換時期と摩耗記録
1.計画交換:摩耗が限界の80%に達したら次回停止時に交換予定リストに入れ、予期せぬ停止を防ぐ
2.対セット交換:カーボングラファイトと相手側硬質面を同時交換し、装着前に光学平板で平面度を再確認
3.記録をつける:リングごとに運転時間と摩耗深さを記録。2~3点のデータから線形外挿で次の交換時期を予測。経験則より正確
4.漏れ発生後の交換は最悪:膜バランスの崩壊が硬質面や二次シールも損傷し、修理費用が倍増する
5. まとめ
摩耗測定キットは3点セット:平面度用の光学平板、厚み用のマイクロメーター、そして面の観察は目視です。Huahao Sealingは2006年に安徽省六安市に工場を設立し、シールリングの全ロットを出荷前に100%平面度と寸法検査し、図面通りのカスタム対応も行っています。摩耗記録を持参して選定に臨めば、メーカーは材料硬度や面設計を調整し、次回交換サイクルを延長できます。
